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研究

スポーツアナリティクス

リアルタイム姿勢推定を用いてスポーツのフォームを定量評価し、独習者・初心者でも効率的にフォームを確認・改善できる Web アプリケーションを研究・開発しています。

背景

スポーツのフォーム評価は、長らく指導者の経験的な観察に依存してきました。指導者の数や時間に制約がある競技、地方の小規模な部活動、独習者にとっては、フォームの定量的なフィードバックを継続的に得ることが難しい状況が続いています。

一方、MediaPipe をはじめとする現代の姿勢推定モデルは、CPU だけでもリアルタイムに動作するため、Web ブラウザ上で動作する軽量な評価ツールを構築する余地があります。弓道のフォーム測定に関する先行研究は存在するものの、学生を主な対象とした Web アプリケーションとしての実装には新規性があります。

アプローチ

弓道の評価指標である「会(かい)」のフォームを対象として、肩・肘・手首・弓・矢の幾何的な関係を骨格ランドマークから導出し、定量的なスコアを返す Web アプリケーション YUMI-TRACK を開発しました(Streamlit + Python ベース、Logicool C920s PRO HD Web カメラを使用)。

システム構成(3 画面設計)

学校の部活動での運用を想定し、管理者(指導教員)と学生の双方が使える 3 つの画面を用意しています。

  • 指導者画面: 全体の練習回数と直近 10 件の成績データをリアルタイム表示。測定基準・フィードバック内容の設定、学生向けの伝達事項を一元管理。
  • 測定画面: パソコンと Web カメラを用いてフォームを非接触で測定。学生が氏名を入力して測定を開始すると、評価結果とアドバイスが即座に画面に表示される。
  • 個人画面: 学生自身の成績データを詳細に確認できる。生成 AI が全体成績を踏まえたフォーム改善のアドバイスを提示する。

運用と評価

弓削商船高等専門学校 弓道部に本システムを導入し、テスト運用を実施しました。フォーム改善アドバイスを参考にした利用学生からは、**「的中率が向上した」**との定性的なフィードバックが得られており、フォーム評価およびトレーニング支援において本システムが有効である可能性が示唆されました。

本研究は 令和 7 年度 電気・電子・情報関係学会四国支部連合大会にて発表し、優秀発表賞を受賞しています(共著: 益崎智成 先生、牧山隆洋 先生)。

今後の展開

  • 単眼カメラからの Z 値(奥行き)推定精度の向上
  • 弓道以外の競技(射撃・アーチェリーなど、静止姿勢を要する競技)への展開
  • 低照度画像強調研究との組み合わせによる、夜間練習場や屋内道場など照度が不安定な環境でも安定して評価できるシステムの構築

キーワード

  • Pose Estimation
  • MediaPipe
  • Real-Time Processing
  • Web Application
  • Kyudo

Research

Sports Analytics

Quantitative sports-form evaluation via real-time pose estimation. I develop web applications that let self-learners and beginners verify and improve their form efficiently, without relying on a dedicated coach.

背景

スポーツのフォーム評価は、長らく指導者の経験的な観察に依存してきました。指導者の数や時間に制約がある競技、地方の小規模な部活動、独習者にとっては、フォームの定量的なフィードバックを継続的に得ることが難しい状況が続いています。

一方、MediaPipe をはじめとする現代の姿勢推定モデルは、CPU だけでもリアルタイムに動作するため、Web ブラウザ上で動作する軽量な評価ツールを構築する余地があります。弓道のフォーム測定に関する先行研究は存在するものの、学生を主な対象とした Web アプリケーションとしての実装には新規性があります。

アプローチ

弓道の評価指標である「会(かい)」のフォームを対象として、肩・肘・手首・弓・矢の幾何的な関係を骨格ランドマークから導出し、定量的なスコアを返す Web アプリケーション YUMI-TRACK を開発しました(Streamlit + Python ベース、Logicool C920s PRO HD Web カメラを使用)。

システム構成(3 画面設計)

学校の部活動での運用を想定し、管理者(指導教員)と学生の双方が使える 3 つの画面を用意しています。

  • 指導者画面: 全体の練習回数と直近 10 件の成績データをリアルタイム表示。測定基準・フィードバック内容の設定、学生向けの伝達事項を一元管理。
  • 測定画面: パソコンと Web カメラを用いてフォームを非接触で測定。学生が氏名を入力して測定を開始すると、評価結果とアドバイスが即座に画面に表示される。
  • 個人画面: 学生自身の成績データを詳細に確認できる。生成 AI が全体成績を踏まえたフォーム改善のアドバイスを提示する。

運用と評価

弓削商船高等専門学校 弓道部に本システムを導入し、テスト運用を実施しました。フォーム改善アドバイスを参考にした利用学生からは、**「的中率が向上した」**との定性的なフィードバックが得られており、フォーム評価およびトレーニング支援において本システムが有効である可能性が示唆されました。

本研究は 令和 7 年度 電気・電子・情報関係学会四国支部連合大会にて発表し、優秀発表賞を受賞しています(共著: 益崎智成 先生、牧山隆洋 先生)。

今後の展開

  • 単眼カメラからの Z 値(奥行き)推定精度の向上
  • 弓道以外の競技(射撃・アーチェリーなど、静止姿勢を要する競技)への展開
  • 低照度画像強調研究との組み合わせによる、夜間練習場や屋内道場など照度が不安定な環境でも安定して評価できるシステムの構築

Keywords

  • Pose Estimation
  • MediaPipe
  • Real-Time Processing
  • Web Application
  • Kyudo